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Health Management Guide

健康経営は何から始める?
中小企業の進め方と認定準備

健康経営は、健康診断や福利厚生を増やすだけの取り組みではありません。働く人の健康を経営課題として捉え、会社の方針、現在地、優先課題、実行、振り返りを一つの流れにします。中小企業が無理なく始める順番と、健康経営優良法人認定を検討する際の準備を整理します。

情報確認日:2026年8月6日 作成:合同会社TSUNAGARI 対象:経営者・人事・健康経営担当者

健康経営は、「経営方針を決め、現在地を知り、優先課題を一つずつ改善する」ことから始めます。

最初から多くの施策を導入する必要はありません。経営者が目的を言葉にし、健康診断、ストレス、欠勤、時間外労働、相談体制、食生活、治療や介護との両立などを確認します。その中から自社への影響が大きく、実行できる課題を選びます。

認定申請書を埋めることから始めないことが大切です。
認定は取り組みを整理する節目の一つです。まずは現場で使われ、働く人に届く仕組みを整えます。

健康経営とは何か

健康経営とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、健康の保持・増進につながる取り組みを戦略的に実践する考え方です。健康施策を福利厚生として切り離さず、人材定着、働きやすさ、生産性、安全、組織づくりなどの経営課題とつなげます。

VIEW 01

経営方針

なぜ取り組むのか、会社として何を大切にするのかを示します。

VIEW 02

働く人の状態

身体、こころ、働き方、生活、相談環境の現在地を確認します。

VIEW 03

実行できる施策

課題に合う取り組みを選び、担当者、期限、利用方法を決めます。

VIEW 04

評価と改善

利用状況と変化を確認し、続ける施策・見直す施策を判断します。

健康経営を始める6つの手順

  1. 取り組む目的を決める

    定着、欠勤、安全、働きやすさ、採用、認定など、自社が優先する経営課題を整理します。

  2. 経営者の方針を言葉にする

    健康経営を人事任せにせず、会社として取り組む理由と方向を伝えます。

  3. 現在地を確認する

    健康診断、ストレス、欠勤、残業、相談、両立、食生活、従業員の声を確認します。

  4. 優先課題を絞る

    影響の大きさ、緊急性、実行可能性から、最初に取り組む課題を一つから三つに絞ります。

  5. 担当・期限・確認方法を決める

    誰が、いつまでに、何を行い、どの数値や声で変化を確認するかを決めます。

  6. 実施後に振り返る

    参加率だけでなく、利用しにくさや現場の変化を確認し、次の改善へつなげます。

健康経営で確認したい主な領域

領域確認する内容取り組みの例
健康診断・保健指導受診状況、再検査、受診後の支援受診勧奨、再検査の案内、相談先の周知
メンタルヘルスストレス、相談しやすさ、管理職の初動ストレスチェック、相談窓口、管理職研修
働き方時間外労働、休暇、勤務間の休息、業務負担業務の詰まり確認、休暇取得支援、勤務調整
両立支援治療、育児、介護と仕事の両立相談手順、復職支援、柔軟な働き方
生活習慣食事、運動、睡眠、喫煙、飲酒健康社食、歩く機会、睡眠情報、禁煙支援
組織・コミュニケーション会社理解、定着意向、管理者負担、相談環境従業員の声の確認、面談、管理職支援

すべてを同時に始めるのではなく、現在地と経営課題が重なる領域から優先します。法令上必要な対応と、会社独自の改善施策も分けて整理します。

中小企業で始めやすい取り組み例

EXAMPLE 01

健康診断後の対応を整える

受診で終わらせず、再検査や相談が必要な従業員へ案内できる流れをつくります。

EXAMPLE 02

相談先を一枚にまとめる

心身の不調、治療、育児、介護、ハラスメントなど、相談先と手順を分かりやすくします。

EXAMPLE 03

管理職の抱え込みを確認する

部下支援だけでなく、管理職自身が相談できる相手と初動の仕組みを整えます。

EXAMPLE 04

食事の選択肢を増やす

夜勤や周辺環境も考慮し、健康的な食事を利用しやすい職場環境を検討します。

EXAMPLE 05

従業員の声を確認する

制度があるかだけでなく、実際に利用できるか、困りごとがないかを確認します。

EXAMPLE 06

小さな目標を決める

一つの施策に期限と確認指標を設定し、実施後に続けるか見直すかを判断します。

健康経営優良法人認定を目指す場合の準備

健康経営優良法人認定制度は、特に優良な健康経営を実践する法人を認定する制度です。大規模法人部門と中小規模法人部門があり、部門や年度によって申請方法・要件・期間・申請料などが定められます。

経済産業省の発表では、健康経営優良法人2026として大規模法人部門3,765法人、中小規模法人部門23,085法人が認定されました。中小規模法人部門では上位法人に「ブライト500」「ネクストブライト1000」の区分があります。

  1. 自社の申請部門を確認する

    業種、従業員数等から、当該年度の大規模法人部門・中小規模法人部門の区分を確認します。

  2. 最新年度の要件を入手する

    申請要件、申請期間、申請料、健康宣言等の前提条件を公式情報で確認します。

  3. 経営方針と推進体制を整理する

    経営者の関与、担当者、社内周知、外部専門家との連携を確認します。

  4. 現在の取り組みと証拠を整理する

    規程、案内、実施記録、参加状況、結果確認など、実際の運用を整理します。

  5. 不足項目を実行へ移す

    書類だけを整えるのではなく、従業員が利用できる仕組みとして実施します。

  6. 申請後も改善を続ける

    認定をゴールにせず、年度ごとの結果と現場の声から取り組みを更新します。

認定要件は年度ごとに変更されることがあります。過年度の申請書だけで判断せず、申請する年度の公式資料を必ず確認してください。

健康経営の効果をどう確認するか

施策を実施した数だけでなく、利用されたか、必要な人へ届いたか、現場にどのような変化があったかを確認します。

  • 健康診断の受診率、再検査・保健指導への対応状況
  • ストレスチェックや相談窓口の周知・利用状況
  • 時間外労働、休暇、欠勤、休職、復職の傾向
  • 食事・運動・睡眠等の施策への参加状況
  • 会社理解、幸福感、定着意向、管理職負担などの従業員の声
  • 施策を利用しにくい理由と、次に見直す内容

短期間の変化だけで効果を断定せず、実施前の状態と比較しながら継続して確認します。個人を責めるための評価ではなく、組織として整える優先課題を考える材料にします。

健康経営についてよくある質問

健康経営は何から始めればよいですか?

経営課題と取り組む目的を決め、健康診断、ストレス、欠勤、働き方、相談体制などの現在地を確認します。そのうえで優先課題を一つから三つに絞ります。

従業員が少ない中小企業でも取り組めますか?

取り組めます。大規模な制度を一度に導入せず、健康診断後の対応、相談体制、食事や運動など、自社の課題に合う施策から始めます。

健康経営優良法人の認定は必須ですか?

認定取得は任意です。認定を目指さない企業も健康経営に取り組めます。認定を目指す場合は、申請年度の最新要件を確認します。

健康診断を実施していれば十分ですか?

健康診断は重要な基盤ですが、受診後の対応、メンタルヘルス、両立支援、働き方、食生活、職場環境なども確認します。

健康経営の効果はどう確認しますか?

参加率や利用率だけでなく、欠勤、時間外労働、相談状況、健康診断後の対応、従業員の声などを継続して確認します。

ストレスチェックや社食を導入すれば十分ですか?

どちらも施策になり得ますが、一つだけで十分とは限りません。自社の課題に合うか、利用されているか、改善につながっているかを確認します。

健康経営を、制度や認定だけで終わらせず
働き続けられる環境へ。

合同会社TSUNAGARIは、働く人の声と職場の状態から現在地と優先課題を整理し、健康診断、ストレスチェック、両立支援、管理職支援、食生活、認定対応を実行できる改善へつなげます。